一本杉の湧水は島根県の最西部、広島県と山口県との県境に面した島根県鹿足郡吉賀町にある湧水です。

一本杉の湧水は、2006年と2007年、2年連続で国土交通省の水質調査で日本一となった一級河川高津川の源流とされており、その水質の高さは折り紙付きです。

高津川は、この一本杉の湧水を水源として、全長81㎞、島根県益田市で日本海に注ぎますが、本流、支流を含めて、一級河川としてはダムが一つもない川として知られています。

天然アユが遡上する本物の清流として釣り人にもよく知られた川です。

湧水周辺は、美しく清らかな水に親しめる水源公園として整備されており、地域住民による自主的な保全活動によって、良好な環境が保たれています。

湧水の池は大蛇ヶ池と呼ばれ、樹齢1000年を越えるとされる1本の杉の木がこの池を覆っており、ともに古くから信仰の対象とされてきました。

水の利用は農業用水としての利用が主なものになりますが、書の水として最適とされ、書道の愛好家にも貴重な水として利用されています。

日本文化の発展は、水田での稲作文化の発展から始まったと言えますが、稲作文化と水の関係は切っても切れない関係であることは言うまでもなく、日本人にとって水源には神が宿ると考えられさまざまな信仰の対象にもなっています。

中国地方の山間部では田植えの時期に、龍に乗った水田の神が日の出の方角から現れるとの言い伝えがあり、これは太陽と水こそが日本精神の源であることを意味するものでもあります。

また、この地域では古くからこの龍に乗った水田の神についての言い伝えにより、雨乞いの儀式も行われていて、毎年6月には地域住民により雨乞い神事が行われています。

アクセスは中国自動車道、六日町インターチェンジで降り、県道六日市錦線を東方向へ8㎞となります。